概要
静岡県は、2013年7月25日から8月3日までの10日間、富士山の静岡県側の登山口3か所で入山料の徴収を試験的に導入していた。
原則1人1000円からで実際に支払いに応じた人は全体の4割程度であったとのこと。
その結果約1500万円を集めたが、富士山の環境保全に使う、という方向性は決まっているものの、その具体的な使途はまだ未定でこれから決めるという。
そして、本格導入をすれば約7900万円集まる計算だったが今年の夏に集めた入山料は約4380万円だった。
今年の分は来年使い道を決めるという。
ちなみに山梨県でも同様に入山料を徴収しており、2013年は全体の6割が支払いに応じて約1900万円集まったとのこと。
使途不明
具体的な使途が不明とのことで、これだから役所は・・・との思いが湧き上がる。
何に使うか分からないのに1000円の意味は何だったのだろう。
初めに何をするかを決め、その費用がどれぐらいになるか計算し、入山料が決まるのではないのだろうか。
値段によりその利用者の数は変わってくる。
例えば500円にすれば支払う人は増えるだろう。
商品・サービスへの値付けは企業であれば気を使って設定するところである。
値段によって総売り上げ、利益が変わってくるので。
今回の社会実験の成果
まあ、どのぐらいの値段が適当なのか、どのぐらいの収入となるのか全く不明な状況であった為、社会実験をしたというのはわかる。
※社会実験とは、新たな施策を導入する際に、期間や場所を限定して試験的に導入してみて成果や問題点を把握し、本格導入の是非を判断する実験のこと。アメリカなどでは積極的に実施されているが、日本ではまだまだ実施されていないような気がする。
今回の試験導入によりおおよその収入を把握することが出来たので、その収入で何が出来るのかこれから考えるという。
積極的に社会実験を実施したことは評価できるし、その収入によって環境保護が進むのも評価出来る。
使途不明というのが気になったが、何かと重い腰を上げない傾向にある役所が積極的に前に進めたのは良かった。
全国の役所でもやりたい施策の成功・失敗がわからず不安により前に進めることができないものがあるのであれば、今回のように社会実験を実施すれば良い。
引用
静岡県は21日、昨年7月から8月に試験的に富士登山者から集めた入山料約1497万円の具体的な使途を話し合う会議を同県沼津市で開いた。
県によると、昨年7月25日から8月3日までの10日間、静岡県側の登山口3カ所で、山頂を目指す登山者に協力を呼び掛け、1人原則千円ずつを集めた。世界文化遺産に登録された富士山の環境保全などに使う方向性は決めていたが、具体的な使途は未定だった。
今年夏から始まった本格徴収で集めた約4380万円の使い道は来年度に会議を開いて決める。(産経ニュース)
http://www.sankei.com/politics/news/141021/plt1410210029-n1.html
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