「アイヌいない」の金子快之市議 自民党から除名

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概要

金子市議9月10日
(毎日新聞より 小川祐希撮影)

アイヌもういない」の金子快之札幌市議について、まだまだ問題が収束しない。

9月9日、自民党札幌市支部連合会は金子快之市議を党から除名することを決めたとのこと。

本人に通知が届いた時点から10日以内に不服申し立てすることが出来、不服申し立てしないか、却下で除名が決定する。

自民党は2008年6月に衆参両院が決定したアイヌを先住民族と認める国会決議に賛同しており、金子市議の発言は党議違反に該当するとしている。
・・・
 金子市議は9日も同連合会の幹部らに対し、アイヌをめぐる国会決議は認めるものの、自らの発言は撤回できないとの考えを示したという。(時事通信より一部抜粋)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140909-00000137-jij-soci

自民党札幌市支部連合会の対応と金子市議の対応の両方に違和感を感じる。

自民党札幌市支部連合会の対応について

金子市議の発言に「アイヌをめぐる国会決議は認めるものの」とある。

国会決議に賛同しない場合に党議違反となるのだから、金子市議の今回の発言により、賛同することが明確となり、党議違反に当たらない、という決定になりそうなものだ。

金子市議の対応について

金子市議は、国会決議は認めても自らの発言は撤回出来ない、というのは矛盾している。

以前、「国会決議は認めない」と言ったのに今回「国会決議は認める」と言っているのだから事実上発言を撤回している。

おそらくこういうことでは?

自民党札幌市支部連合会としては、「国会決議を認めない」だけでなく「アイヌもういない」発言の撤回も迫ったが金子市議はそれについては撤回出来ない、と言ったのではないか?

「どの発言」の撤回なのか明確にしていないのが、どうもあやしい。

金子市議に関わっていたら自分たちにも火の粉が降ってくるのでさっさと切り離してしまいたい。
そこで「国会決議を認めない」という発言を利用して除名しようとしているように見える。

ちなみに、金子市議は自民党・市民会議という会派には所属していたが、特定の党には所属していないという理解だったが、自民党に所属していたのか。

本人プロフィールには無所属とあったが。

もう少し他の記事も見てみた。

毎日新聞
 いつもの山下智恵記者の記事、自民党札幌市支部連合会側の発言のみを掲載しており、金子市議の意見については記事にしていない。

読売新聞
 ここの記事が一番詳しかった。

金子市議の国会決議に関する考え

党紀委員会に出席した金子氏は、2008年に「アイヌ民族を先住民族とすることを求める」決議について、決議自体は認めるものの、内容については認めない姿勢を示したという。札連は、同決議について支持する立場で、金子氏の発言と言動について、「党議に反する」として処分を決定した。
(読売新聞より一部抜粋)
http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20140910-OYTNT50003.html

「認めるのか認めないのかどっちだよ」というツッコミを入れたくなる発言。

決議というのは内容を伴う物であって、決議を認めるなら内容を認めることになる。

「内容について不満を持っている」というのならわかる。

「認めない姿勢を示した」というのもわかりにくい表現だ。

認めるか認めないか、どちらかしかないのだから断定した書き方が出来るはずでしょう。

この金子市議の発言を聞いて2つの事を考えた。

1.民主主義について

 日本という民主主義国家においては、多数決で決定した事柄について不満があったとしても従う必要がある。

 もし決定事項の廃棄、修正を望むのであればそのことについて多数決を行えば良い。

 その多数決に参加出来るかどうかはその人の努力次第(建前上)。

2.思想・意見の自由

 決定事項に従いつつも、もっとこうしたらよいのに、と意見を持つことは良い。

 人は間違いを犯す。

 集団であっても間違いを犯す。

 多数決で決めたことが、実は多くを人々を不幸にする事だってある。

 決められた事を忠実に守るのも大事だが、健全なる批判の精神を持ってあらゆる事象について考えを巡らせ、意見する事は非常に重要なことだ。

自民党札幌市支部連合会と金子市議の主張に食い違い

支部連幹事長を務める細川正人市議は「粘り強く発言を撤回するよう説得したがかなわなかった。大変残念だ」と話した。(どうしんウェブより一部抜粋)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/561815.html


自民党札幌市支部連合会側は、「粘り強く説得」と言っている。
金子市議側は、「発言の趣旨を説明したがあっさり返答」と言っている。

さて、どちらが正しいのか。

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