概要
24日午前11時10分ごろ、千葉県銚子市豊里台3の県営住宅の一室で、中学2年の松谷可純(かすみ)さん(13)が布団の上で倒れているのを、部屋の明け渡しを行うために訪れた裁判所の執行官が発見し、110番通報した。銚子署員が死亡を確認し、部屋にいた母の美花容疑者(43)を殺人容疑で逮捕した。容疑を認めているという。
逮捕容疑は同日午前9時ごろ、可純さんの首を絞めて殺害したとしている。県警によると、美花容疑者は可純さんと2人暮らし。約2年間家賃を滞納しており、同日までの立ち退きを迫られていた。「このままでは生きていけないと思った」と将来を悲観する内容の供述をしているという。
可純さんが通う中学によると、可純さんは23日も部活動の練習試合に参加するなど元気そうだったという。教頭は「家賃の滞納などは知らなかったので驚いている」と話した。(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20140925k0000m040056000c.html
9月24日、松谷美花容疑者(43)が長女の松谷可純さん(13)を殺害したとして逮捕された事件。
無理心中は殺人
無理心中のニュースを見る度に思うのだが、これは単なる殺人。
無理心中といえば同情の余地が生まれそうに感じるのだが、被害者から見れば自らの意思に反するただの殺害行為だ。
しかも娘を殺害した後怖くなって自殺することが出来ていない。
相当な覚悟を持って娘を殺したはずなのに、結局自分はかわいいようだ。
無理心中とはいっても殺人罪が適用される。
松谷美花容疑者はこの罪を背負って生きていくことになる。
なぜこうも視野が狭くなってしまったのか
死を選んだ方が良い、というのは特殊なケースを除いてない。
特に現代の日本においてはほぼありえない。
特殊なケースとは、死が間違いなくやってくる状況で痛みしか感じない状況。
このようなケースであれば死を選ぶ気持ちはわかる。
松谷美花容疑者のケースでは、家賃を滞納し、立ち退き期限となったことで死を選択したようだ。
自称パートということで、しばらく働いていなかったのだろう。
そして家賃以外に使う費用でほぼ貯金もつきていたような状況だったのだろう。
働けなくなった何らかの理由があるのかもしれない。
そのような状況であれば生活保護が受けらたはずだ。
生活保護の問題
生活保護というと本来働ける人間が不正受給している問題が大きく取り上げられているが、実は本来受給できるはずの人間が受けられていないという大きな問題もある。
松谷美花容疑者の場合、この問題だったような気がする。
生活保護を申請しても却下されると思ったのかもしれない。
もしくは生活保護を受けるのは恥ずかしいことだ、という考えがあったのかもしれない。
しかし死を決断するぐらいであれば生活保護を申請する方がよほど楽ではないだろうか。
生活保護が必要な世帯に生活保護がいきわたる為には何をすべきなのだろう。
今回の無理心中は防げたのではないか
生活保護を必要とする世帯が出すシグナルを敏感にキャッチ出来れば、必要な世帯に適切に受けさせることが出来るのではないだろうか。
今回のケースでは家賃を2年間滞納という異常事態が起きている。
しかも県営住宅なのだから自治体がこの異常を把握出来ていたことになる。
裁判所を利用して強制退去を実施する前にすべきことがあったのではないだろうか。
もし自治体が松谷美花容疑者と話し合いを持ち、松谷美花容疑者の困窮の理由を知り、適切な対応を行っていれば違った結果になっていたかもしれない。
松谷美花容疑者の住所
千葉県銚子市豊里台3丁目1068-148
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