内閣府消費者委員会は5日、サッポロビールと花王から特定保健用食品(トクホ)として申請があったノンアルコール飲料について、「認めることは適当ではない」との結論を出し、消費者庁に答申した。「ノンアルコール飲料は未成年者の飲酒の引き金となる懸念を払拭(ふっしょく)できず、トクホとしてふさわしくない」のが理由という。トクホの許可は同庁が最終判断する仕組みだが、答申を尊重するとみられる。
消費者委が「トクホとしてふさわしくない」と結論を出したのは今回を含め4例あり、ノンアルコール飲料では初の判断。過去には瓶に入ったカプセル状食品で「医薬品と混同する」ことを理由に判断した例がある。
消費者委によると、サッポロビールは「食物繊維の働きで、糖の吸収を穏やかにする」、花王は「茶カテキンを豊富に含み、脂肪を消費しやすくする」などとして、それぞれトクホ申請。成分の安全性や有効性に問題はなく、「ノンアルコール飲料はトクホとしてふさわしいか」という観点から消費者委で約1年前から議論を続けてきた。(毎日新聞)
ノンアルコール飲料が「特定保健用食品(トクホ)」として認められませんでしたね。
その理由が
「ノンアルコール飲料は未成年者の飲酒の引き金となる懸念を払拭(ふっしょく)できず、トクホとしてふさわしくない」
というのは若干微妙な気がする。
トクホの要件は満たしているが、トクホというブランドを傷つけるから許可しない、と言っているように聞こえる。
「未成年者の飲酒の引き金となる」というのは、未成年者保護の観点からノンアルコール飲料の販売方法(酒と違って誰でも購入できる)に疑問を呈する発言となっている。
そのような議論はずっとくすぶっているようだが、消費者庁が発言すると重くなってしまう。
現在、ノンアルコール飲料市場は急激に増えているが、水を差すような発言だ。
また、アルコールに興味のある未成年者は、ノンアルコール飲料など飲まずに通常のアルコール飲料を飲むかと思う。
アルコールの味を楽しむ未成年者なんてほぼ皆無で、アルコールの持つ高揚感をあじわいたいのだと思う。(大体の大人も同様)
年々トクホが増えて行っているが、今回の委員会で許可された商品の一覧。
・ペプシスペシャル250ml(サントリー食品インターナショナル株式会社)
・ペプシスペシャル270ml(サントリー食品インターナショナル株式会社)
・ペプシスペシャル350ml(サントリー食品インターナショナル株式会社)
・ザ・テーブルソーダ(サントリー食品インターナショナル株式会社)
・ザ・テーブルソーダすだち&かぼす(サントリー食品インターナショナル株式会社)
・黄金烏龍茶(株式会社 伊藤園)
・2つの働きカテキン緑茶(株式会社 伊藤園)
・オリゴプラスコーヒーブラック(味の素ゼネラルフーヅ株式会社)
おっと。
「フーヅ」って何だ!
食品会社なので「foods」のカタカナ表記のはず。
複数形のsを「ヅ」にするのはおかしくないか?
と思って調べてみると実は沢山同様の会社名があった。
ユーシーシーフーヅ株式会社
クラフトフーヅ株式会社
大和フーヅ株式会社
農水フーヅ株式会社
クラウンフーヅ株式会社
など
全部後株という共通点が!
後株は古い会社が多いので、昔は「フーヅ」が当たり前だったのかな?
でも「s」だからな~・・・
今回の消費者委の判断に対し、両社は「コメントする立場にない」としている。(毎日新聞)
増え続ける市場でシェアをにぎろうとトクホに目をつけ商品を開発してきたのだろうから、残念極まりないだろうね。
どれだけの開発コストが無駄となったことか。
「特定保健用食品(トクホ)」とは
からだの生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品のこと。
血圧、血中のコレステロールなどを正常に保ったり、おなかの調子を整えるといったことに役立つことが科学的に証明されています。
2014年7月22日までに1112品目が承認されています。
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