概要
10月27日、東京都の小笠原諸島・北之島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で海上保安庁が出した停船命令を無視して逃走したとして、中国漁船の船長(31)が漁業主権法違反(立入検査忌避)の疑いで逮捕された。
船内からはサンゴ漁に使う漁具が見つかったが、サンゴ自体は見つかっていないという。
立入検査忌避による逮捕が続いている
10月23日には中国人船長の張清俤容疑者(41)も同容疑で逮捕されている。
海上保安庁も監視業務のみならず拿捕も行っておりなかなかしっかり対応しているようにみえる。
しかし、確認されている中国漁船に比べて逮捕が少なすぎる気がする。
増え続ける中国のサンゴ漁船
10月23日には113隻の中国漁船が確認されたという。
海上保安庁に加え水産庁の漁業取締船も加わって5隻前後で対応しているそうだが、とても対応しきれないだろう。
今の状況では小笠原のサンゴが根こそぎ密漁されてしまう可能性がある。
赤サンゴの価値
小笠原で採れる赤サンゴは1キロあたり250万円で売れるそうだ。
中国では赤いサンゴは幸運のあかしとされており、富裕層が購入するため一攫千金を狙って密漁をしているという。
担保金を支払えば釈放される
中国漁船の船長が逮捕されても担保金を支払えば即時釈放されるようになっている。
(正確にいうと担保金を支払うという書面を提出すれば釈放される)
そしてその金額は過去の事例で400万円という。
さらに船舶と押収物は返還される。
中国の漁業従事者にとって高額かとは思うが、もしサンゴの密漁に成功すればその金額以上の利益が得られる。
このような状況ではリスクを承知で密漁に来たくなるのもわかる。
現在の漁業主権法ではこの状況を打開できないだろう。
違法操業で得られる利益と罰のバランスがとれていない。
さらに取締り船が圧倒的に足りない。
政府はこの状況をどうやって打開するのだろうか。
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